【実車ガイド】
昭和50年代、各地では機関車牽引の客車列車が姿を減らしていましたが、地方都市圏では朝夕の通勤通学用に輸送力の発揮できる客車列車は重宝されて残っていました。しかしその使用される車両は、旧形客車と呼ばれる経年30年以上の車両が主で、輸送改善や安全性向上のために、新たに普通列車用としての新形客車が18年ぶりに新製されることとなり、昭和52年(1977)に誕生したのが50系一般形客車です。昭和54年(1979)度の、鉄道友の会・ローレル賞を受賞しました。
従来の狭い手動客扉は幅広の自動扉となり、出入口周辺もロングシートとなって、乗降の便と安全性が大きく向上しました。赤2号に塗られた車体から「レッドトレイン」の愛称で親しまれ、地方都市近郊の通勤通学輸送に重用されましたが、電化や気動車化の波にのまれ製造開始後10年ほどで廃車が始まり、急速に姿を消しました。
KATOは、国鉄末期からJR初期にかけて全国で活躍した50系一般形客車を製品化いたします。奥羽本線板谷峠での山形新幹線改軌前の最後の活躍など、全国各地で様々な機関車と共に活躍した姿を再現できるよう、皆様のお手元へ「レッドトレイン」50系をお届けいたします。